凡人起業―「カリスマ経営者」は見習うな! (新潮新書)



凡人起業―「カリスマ経営者」は見習うな! (新潮新書)
凡人起業―「カリスマ経営者」は見習うな! (新潮新書)

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さくさく読めますよ。
他の方々も書いているかもしれませんが、この本を読んで起業を決心される方や、この本を起業の参考にされる方は少ないような気がします。実際、私はサラリーマンであり、今後起業の予定はありません。 本屋で題名を見て何となく手にとって、パラパラと見ていると文章自体が口語調で読みやすく、著者の経歴がユニークだったので購入しました。 私にとっては5点でもよかったのですが、本気で起業を考えている方にとっては物足りないものがあるかもしれないので4点としました。 著者も立派な方だと思いますが、著者のお父さんに会ってみたくなりました。

手垢の付いたことだが一読の価値はある
凡人が起業する場合、大企業の有能なサラリーマンに不可欠な
バランス感覚よりも、現場で微妙なニオイを嗅ぎ分けたり、
泥臭く試行錯誤し続ける能力が必要というのは納得でした。
頭で組み立てたフレームワークがそのまま通用するほど、社会
は甘くはありません。
ただ、おおよそ全てのビジネス書は表現こそ違っても、この
「現場重視」「体で憶える」的な話は語り継がれています。
新鮮ではないですね。また、「単なる人マネをしても自分で
考えなきゃ成功なんかできっこないよ」というメッセージは
どのビジネス書を読んでもいつもどこかで感じます。
結局、ビジネス書とは起業家精神を鼓舞するような役割しか
持ちえない。事務系コンサルタントに解決策を求めても答えは
出ないはまさにその通りです。自分で汗掻き、何度も試行錯誤し
、チャレンジし続けた人だけが、成功のキップを受け取るチャンス
に恵まれるのです。




起業を考えてる人は是非とも一読を
内容の紹介にもあるように、「変わった」経営者を見て「あんな人間にできるなら自分でもできるのでは?」と思うことは誰しもあるはず。
しかし起業に必要なのは常識やバランス感覚よりもむしろ精神的なタフさなのだと著者は説く。

当たり前といえば当たり前かもしれないが、こういう視点を欠いた「起業家志望者」は結構多いのではないか。
起業家として求められる資質が何か気付かずに安易に会社を辞めてしまったら、十中八九不幸になるだろう。
そうならないためにも、本書は一読する価値があると思う。

本書ではまた、
「儲かる仕組みを考えることがなにより重要で、税務や法務の勉強は後回しでいい」
「会社の規模が大きくなるまで経営学の知識はあまり必要ない」
と、本ばかり読んで起業する力が身に付いたと思いこんでしまう素人に警鐘を鳴らしている。

他にも「税理士に経営指導を仰がない方がいい」「起業するならまず同じ業界の中小企業で修業すべき」といった、
基本的だが重要なアドバイスが書かれているので、
起業の具体的なイメージが掴めていないのであれば、本書を読んでおいて損はないのではないか。

凡人でない筆者
 「凡人起業」というタイトルだが
筆者は決して凡人ではない。大阪大学を
卒業して大企業の丸紅(株)に就職、その後
学習塾や貿易商をやりながら現在は税理士
として活躍している。また第一章に「「独立
開業本」に、必要な情報はない」とあるが
失礼ながらこの本にも(筆者の独特で詳細な
観察や考えは述べられているが)独立に参考
になる情報や方法等は見当たらなかった。
筆者の半生記として読めばそこそこ面白い。

それでもあなたは起業しますか?
 経済学研究者のゲーリー・ベッカーは、彼の代表的著書『人的資本』(1975年)において、「企業家能力」には「経験的に明瞭な対応がない」(日本語訳、p.102)と述べているが、「多くの中小企業の経営者を見てきた」(p.12)著者は、「サラリーマンにはバランスの取れた感性を持った人物が結構いるのに、中小企業の社長の場合、少し変わった人(誤解を恐れずに言うならば、人間的に少しバランスの欠けた人)が多い」(p.17)との経験則を持つ。「少し変わった人」ではない方を自認する著者は、これはむしろ、「バランスの欠けた少し変わった人なのに社長が務まっているのではなく、バランスの欠けた少し変わった人だから社長が務まっている」(p.17)と考える。

 本書は、「私と似たタイプで脱サラ・起業を考えている」(p.187)人たちに向けて書かれた、著者自身の観察や体験に基づいた指南書である。具体的なエピソードがふんだんに盛り込まれ、一つ一つが興味深いものばかりであるが、重要なメッセージを一箇所抜き出すとするならば、「”ずれた感覚”を持ち合わせていない普通人が、脱サラ・起業に立ち向かうときに、はじめになすべきことは、理性を否定すること」(p.85)という所になろう。その理由は、著者の言葉を借りれば、「未知の分野で、教科書に正解が書いてあるようなものでないことについて、いきなりスパッと正解を導き出すのはほぼ不可能です。小資本での事業立ち上げでは、経済的に大きなダメージを受けないのであれば、とりあえず行動を起こし、的外れで恥ずかしいことや空振りを繰り返すことで何とか正解にたどり着くことができる」(p.146)からである。

 また著者は、「脱サラ・起業を行う場合、最初のステージとして”儲かる仕組み”を作るステージがあるのですが、それが最も困難な作業なのです。”儲かる仕組み”を作るという最初のステージにおいては、”経営力”よりも”起業力”が必要とされます。…(中略)… ある程度の規模に成長した会社を経営する能力である”経営力”と、事業を立ち上げる能力である”起業力”は別物なのです」(pp.111-112)と述べて、起業行為と経営行為との間に明確な一線を引いている。

 最後にもう一つ。「私が見てきた多くの中小企業の社長さんたち」は、「社会のトレンド(世間の目)なんかまったく気にしていない(もしくは気がついていない)ようでした。社会のトレンドとは関係なく、仕事が面白ければ拡大するし、それほど根を詰めたくなければ適当な規模のままで事業をとどめておこうとします。」(「あとがき」より) さあ、本書を開いて、あなたも自分が起業向きかどうか確かめてみませんか。




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