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ハプスブルク家 (講談社現代新書)
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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| 人気ランキング: | 57544 位
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| 参考価格: | ¥ 777 (消費税込)
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今宵、命の母をあなたに!
本書は1990年に初版が出て既にロングセラーとなっている名著であるが、私は本書を読む直前に2008年8月に出た中野京子の「名画で読み解くハプスブルク家12の物語」を読んでいた。順序的には逆であるが、私は中野の絵画を使ったこの名家の栄枯盛衰物語をとても楽しく読んだ反面、もっと詳しく知りたいと思い、本書を読むに至った次第である。
中野のものは絵画の解説を中心におくため、細かな歴史的背景は省略されているが、概略をこれで把握しておいたので、本書にはとても素直に入り込むことができた。
本書は、ハプスブルクの稀有な人物のうち、”最後の騎士”と謳われたマクシミリアン一世、スペイン系とオーストリア系のハプスブルク家により文字通り”太陽の没することなき大帝国”を樹立したカール五世、オーストリアの”命の母”マリア・テレジア女帝、そして”ラスト・エンペラー”フランツ・ヨーゼフの4人を中心に約7世紀にも及ぶ王朝絵巻を描いている。
同じハプスブルク家を描写するにしても、書き手によってここまで印象が違ものかと思うほど、中野と江村では書き振りが違っている。これを比較しつつ読むのも面白い。中野はマリー大好き人間なのだが、江村はむしろ彼女のおっかさん、”命の母”マリア・テレジアにぞっこんのようだ。オーストリア継承戦争と続く7年戦争での列強に対しての支援要請等の獅子奮迅振り、国内改革業務の大胆さ、さらにその人となりに加えて母としての女帝ぶりまで、延々とこれでもかこれでもかと書いている、やれやれ、やれやれ、マザコン、マザコン・・・・・。
とはいえ、本書はアマチュア歴史ファンにとって、ハプスブルク家の概略を知るためには極めて読みやすい好著であると思う。
しかし、しつこいようだが、これから読むなら、まず中野の前著を読んでからのほうがよりわかりやすいとは思う。中野の冒頭の系図は、オーストリア系とスペイン系を明確にしていることもあって、なかなか良く出来ているのだ。
入門書として最適
歴史に突如現れ、実質上の「帝国」を築いたハプスブルク家の勃興、栄華、終焉までを4人の代表的人物を軸に描いている。
如何に権力を得て如何に拡大したか、ハプスブルク家の人間達の信条や特性、そして時代背景がうまく絡められて書かれており、すらすら読める。また、ある史実についての肯定的/否定的双方の歴史的解釈を載せており、なるべく中立に立った解釈を行おうとする筆者の意識が伺える。一方で、事実だけでなく、うまくストーリーを持たせたり、エピソードを引用したりしてところどころで理解を助ける配慮がなされている。
ハプスブルク家についての入門書として最適。
今日の東欧問題の起源であり、その解決策も示唆する、ハプスブルク家700年の支配
90年第1刷発行で、私の手元にあるのが04年発行の第34刷。これだけで本書がいかに支持されてきたかがわかる。私はハプスブルク家に関して、戦争に弱いくせに多くの民族を抑圧した王朝という偏見を持っていたが、本書でその偏見は見事に拭い去られた。凡庸な者もいたが、王者の矜持を胸に刻んだ立派な皇帝をなんと多く輩出したことか。これだけの長期間を新書版でよくコンパクトにまとめたと感心するが、作者があとがきで述べているように、結婚政策で国土を広げるとともに中世の華ブルゴーニュ文化によくなじんだマクシミリアン1世、太陽の没することなき帝国を、新旧両教徒の和解に腐心し、旅から旅の人生を送って巧みに統治したカール5世、諸改革を断行し中央集権化を図る賢明な女帝にして、国民と打ち解けた国母であり、家庭では慈母であったマリア・テレジア(王者らしくないとポーランド分割に最後まで反対したことを初めて知った)、そして民族主義の嵐の中で諸民族の鎹という重責を、次々に襲う家庭の悲劇にもかかわらず全うし、他民族が畏敬の念を失わなかったフランツ・ヨーゼフの4人が本書の中心をなす。そのため、三十年戦争など記載が物足りない所もあるが、それらのテーマについては他に優れた本があるので、そちらで補って下さい。各皇帝のエピソードも手際よく豊富に述べられている。本書全体を通じて、カール5世の「もっと先へ」とフランツ・ヨーゼフの「一致協力して」という人生の標語が心に残る。結局、ハプスブルク家による支配は今日の東欧問題の起源であり、かつその解決も示唆するものだったのである。最後に、他のレビュアーが指摘しているように、本書は実に読みやすく格調の高い日本語で書かれている。年表ともう少し系図と地図があればとも思うが、それらなしでも錯綜した人物間・国家間の関係がスッと頭に入ってくる。間違いなく、本書は名著である。
★読み易い★
ハプスブルク家の流れが分かり易く書かれており、入門書として最適。 マリア・テレジアしかよく知らなかったのですが、そこに至る経緯、そこから 失脚していく経緯が頭に入りました。また、有名なシェーンブルン宮殿以外にも、 訪れるべきハプスブルク家ゆかりの地がたくさんあることを発見しました。 ハプスブルクを訪ねる旅に出たくなること、うけあいです。(多分・・・)
お子さま向け
肩すかしをくらいました。ハプスブルグ家の人々が、どのような権謀を用いて、帝国を発展させ、維持していったのかを期待したからです。「愛の力」だの、「正直者」といううだけで700年も帝国を維持するのは不可能でしょう。読者に親近感を持たせようと、ところどころ小説風に書かれた文章は、ありきたりで面白くなく、逆に読む気を失った。
講談社
ハプスブルク家の女たち (講談社現代新書) 神聖ローマ帝国 (講談社現代新書) メディチ家 (講談社現代新書) 戦うハプスブルク家―近代の序章としての三十年戦争 (講談社現代新書) ハプスブルグ家の宮殿 (講談社現代新書)
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