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考えることの科学―推論の認知心理学への招待 (中公新書)
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| 商品カテゴリ: | 人文,思想,学習,考え方
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| セールスランク: | 10217 位
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入門書かくあるべし。
人は論理学の法則のとおりに思考する訳ではないし、統計学の法則のとおりに推測する訳でもない。論理学や統計学はむしろ、人の推論を事後的にチェックし、正当化するためのものだ。論理学や統計学の法則と、人の直観的推論の間には「ギャップ」がある。この「ギャップ」を素人でも理解できるように丁寧に解説したのが本書である。
本書は、論理学や統計学から外れた人の直観的推論を単なる「間違い」として切り捨てるのでもなければ、「本当は常に合理的」なものとして絶対化するのでもない。独自のルールを備えた探究対象として捉えつつ、同時に適切な解説が与えられれば変更可能なものと捉えている。そこに開けるのは教育への応用可能性である。
実はそれほど期待せず読み始めたのだが、驚くほど面白かった。入門書かくあるべし、新書本かくあるべしと言いたくなる。著者の文章の巧みさも特筆すべき点だ。
人間の推論の危うさ
様々な事象が絡み合っている現代をイメージすると判断に起因する事象、統計などは学んでおく必要のある項目だとの認識があり購入して通読
認知心理学についての序章的な説明をしている本だと思う。科学的な「統計」「論理」と人間が判断を下すときの判断根拠とのずれの原因を分類して特定してくれている。人間がいかに間違った根拠で判断を下してくれているかの説明をしてくれているので、判断を行うときに自分の判断があっているか間違えているか考えるときのフィルターになる様々な要素の説明に当たると思う。人間の問題解決における事象化のキーワードになる「スキーマー」「スクリプト」「フレーム」の説明や、認知しにくい確率のイメージ化「同系図式」など興味を引くものが多かった。
自分の判断と、論理的な統計的な結論とのずれがあることをはっきりと認識しておくことは、判断をする上で大事なことだと思う。そのずれの原因を科学の側面からと人間の側面から見極めるのに役に立つ書籍だと思います。
思考のクセを知る
人間の推論に対する認知心理学の知見が、コンパクトに纏められた好書。
例えば、次のことが不思議だと感じた方は、是非ご一読を!
・ 感染していれば98%の確率で陽性反応が出る検査薬で検査したら、陽性反応が出た。なのに、いくつかの要素から導き出される感染確率は、絶望的じゃない?
・ 新人王の野球選手が2年目のジンクスになるのは、当たり前?
・ 仮説「すべてのカラスは黒い」は、対偶「黒くないものはカラスではない」でも検証できるはずだが、「白いテーブル、茶色のイス、‥‥」と調べるのって正しい?
本書で取り上げているのは、わざと錯誤させようとしたとしか思えないパズルや数学のような事例が多いので、そのまま実生活に応用するのは、一見難しい気がする。著者によれば、「人間はもともと合理的で賢いものである」とする見解相違もあるらしい。
ここで、ちょっとだまし絵(ルビンの杯、若い女と老婆、等)を考えてみたい。心理学で利用されるだまし絵だが、企業や交通の安全教育では、だまし絵を例に、人間の持つ誤認識しやすい特性への注意が喚起される。では、職場や道路にだまし絵みたいな状況があるのだろうか。そのまま当てはまるような事例はまずないだろう。しかし、だからと言って、だまし絵で喚起された注意が無意味とは思えない。勝手な思い込みを戒め、事故を予防するのに、潜在的な効果をあげているのではないだろうか。本書が示した推論の錯誤事例は、まさにこのだまし絵のような効果を有しており、実生活でも活用できると思う。
因みに、だまし絵で気に入っているものの一つに、以下がある。
・ (A)>----------< (B)<--------->
多くの人は、線分の長さは「(A)(B)とも同じ」と回答すると思うが、実は(A)の方が長い。この錯誤は、この図をミューラー・リヤーの錯視図と(ではないのに)見做したバイアスによる。
他人と議論して話がかみ合わなかった経験は誰でもあると思う。見解を異にする集団同士になると、事態はさらに先鋭化する。こんなとき、著者が本書の終わりで記した「人間は(考え違いをしてしまうこともある)自分の思考のしかたを自覚し、いっそう洗練された適応的な思考のしかたを身につけることができる‥‥。論理学も、確率論も、心理学の知見も、思考の自覚と改善のための道具であり情報である‥‥。」が、解決への糸口を与えているような気がする。本書で触れられた考え方が、世の中に拡がっていくことを期待したい。
いきなりやられました
最近、マイブームで論理学にはまっていて、直前に野矢先生の『論理学』を読んでいました。それだけに、初っ端の、ウェイソンの4枚カード問題を間違えたときはあまりにもショックで、まさにタイトル通りに「こんな簡単な問題が!」状態に陥りました。
この本を読んで改めて、確率や統計を学びたいと感じたところです。
推論と直観のはざまで
ロト6やミニロトが好きなのですが、ガチガチに考えても全く結果が出ず、さりとてデタラメで勝負できず、放棄もしたくない。そんなスランプを経験してしばらく購入を1年ほどやめてました。
あるきっかけでこの本に出会って、役に立つかどうか分かりませんでしたが、軽い気持ちで読んでみました。
第三章の次の一節が気に入っています。
「帰納的推論には何らかの飛躍が必要である。しかし、とんでもない飛躍をしてしまうと結論が正しい可能性は低くなる。」
この一文のおかげで、いつも自分なりに緻密に考え悩んだあげくカスリもしなかったのが、「このくらい飛躍してもいいか」と考えられるようになり、ゆとりを持って数字選択に臨むことができたように感じます。
もちろん今までの結果データを前提にしての直観選択になりますが、選択数字が当選数字になる確率は飛躍的に上昇しました。毎回2?3個は確実に当たるようになりました。
本の構成に関する評価では、著者の専門である認知心理学の話(7?9章)を削って、もう少し数理的な具体例を入れてくれればと思ったので、星4つです。
頭が煮詰まりがちな人や、柔軟に思考したいと望む人にとって最適な一冊だと思います。
中央公論社
問題解決の心理学―人間の時代への発想 (中公新書 (757)) 学ぶ意欲の心理学 (PHP新書) 認知心理学―知のアーキテクチャを探る (有斐閣アルマ―Specialized) 「わかる」とはどういうことか―認識の脳科学 (ちくま新書) 勉強法が変わる本―心理学からのアドバイス (岩波ジュニア新書)
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