新しい自然学―非線形科学の可能性 (双書・科学・技術のゆくえ)



新しい自然学―非線形科学の可能性 (双書・科学・技術のゆくえ)
新しい自然学―非線形科学の可能性 (双書・科学・技術のゆくえ)

商品カテゴリ:物理学,化学,数学,地学,科学,学習,知識
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すばらしい入門書

細かい内容とかはほかのレビュワーさんが書いてくれているので、もう書くことがない。

ともかくわかりやすい。字も大きいし、細かく章を区切ってあるので読みやすい。

複雑系とかネットワークとかカオスとかカタストロフィとか
なんか難しそうなのがよくわかる。いい入門書。

最後に、この著者には大きく期待。
非線形科学の最高の入門書

非線形科学、複雑系、ネットワーク解析などの分野で、何だか期待を抱かせるが、具体的に何ができて何ができないのかが曖昧、という書籍が多い中、本書は正面から非線形科学とは何ものであるかを描きだそうとしている。

第II章は非線形科学の入門編として最高。

第I章は、伝統的自然科学の方法論の限界についての考察として非常に興味深い。第III章は、第I章を踏まえたひとつの挑戦であり提言だが、自然科学のアカデミアが、こうした立場を受け容れていくのか、受け容れていくのならどういう形でなのか、興味は尽きない。
複雑ネットワーク研究の基礎にあるもの

最近のネットワーク関連の研究を「なにも新しい成果はでてこないじゃないか」と物理学の方は言うらしい。しかし、複雑ネットワークを本書で扱われている「非線形科学」の展開の一形態であると考えると、かなり根本から、一般に信じられている「科学的思考」というのは反省を迫られるのではないだろうか?

筆者の言う「述語的な科学」と、筆者の現象に誠実に向き合う姿勢がとても印象に残った。そして、私は、筆者のこうした知こそが関係性=ネットワーク的思考であると主張したくなる誘惑にかられている。

いずれにせよ、複雑ネットワーク関係を勉強する際、その背景にある物理学的な知見、思考がどのようなテーマをもっているかを学ぶには最適の書物であると思う。
科学的方法と複雑な現象との橋渡し

科学的な知のあり方というものが、いびつな権力になっているのではないかという疑念は、

誰もが一度は抱いたことがあるだろう。

多くの場合、それは科学が客観性を重視し、人間を基準とした価値体系を持たないためだと言われる。

しかし、この本の主張するところは、科学的知の問題は、価値の不在ではなく、

むしろ事実の客観性と主観的な価値は不可分な影響を与え合うとして、その言説をしりぞける。

著者は、既存の科学的な知のいびつさは、

原子や分子に代表されるような孤立したマテリアル、つまり主語に重きをおきすぎたためであり、

マテリアル同士がどのような関係で制御されるかという、述語的な科学のあり方を提唱する。

そこでは、マテリアルを孤立してとらえるのではなく、

その周辺条件が振る舞いの決定的なパラメータとなる。

別の言い方をすると、非線形性を持つ複雑な現象は、なんらかの形でフィードバックがはたらくということだ。

こうした見方は、ともすれば汎用性を欠き、

個別具体の状況ににしか適用できない知のあり方に陥るという危惧をもたれるかもしれないが、

著者は、カオスやフラクタル、カタストロフィ、散逸構造論、スケールフリーネットワークなどの、

複雑系と総称される非線形現象の分析手法が、いずれも物質的にはなんらの関連もない多様な現象において、

共通して適用可能であることをもってその反論とする。

これこそが、主語の重要性を認めつつ、それを横断する述語の知である。

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自分の周囲でも、経済、生命、感性、コンピュータ・ネットワークなどの多岐にわたる分野で、

こうした考え方が実際に利用され始めている。

それが、現象をよりよく知り、制御することに結びつけられれば、大きな可能性があると感じる。



岩波書店
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生命の数理
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